小学生の頃、
正確に何年生だったかは思い出せないのですが、
後ろ髪で頭の前部分を隠すのに限界がきたのか、
いつしか帽子をかぶり登校するようになっていました。
ある日、突然、帽子を被って登校。
クラスの子たちがどんな反応をしたのか
なにも覚えていません。
そんなに長い期間ではなかったけれど、
帽子の期間がありました。
仲良くしていた友だちから何か聞かれたのか、
何か自分から言ったのかも覚えていません。
そんなものです。
人の記憶も辛かったはずのことも。
小学校の卒業式の写真では
ばればれのウィッグを被って写っているので
ある日、突然、
帽子からウィッグに変ったんだと思います。
夏休み明けとかなのかな。
この辺のことも記憶にありません。
でもこの頃には、
後頭部の抜毛もかなりすすんでいたので、
ウィッグの後ろ髪が変に絡んだり
寄ってしまったりすると、
髪のない地肌が見えてしまいます。
後ろに立たれたり、
席の後ろからの視線が気になったり
よくウィッグの後ろ髪を気にして直していた記憶があります。
毎日使うものなので、
洗って清潔にすることもできず、
髪が汗や汚れで固まったり、
いかにもカツラです、といった様子のものを使っていました。
子どもの頃の写真はあまり残っていないのですが、
たまに見ることがあると心がズキズキしますし、
大人になってからの知り合いには見られたくないものです。
当時のわたしは、どんな思いだったんだろう。
親になった今、
我が子がこんな状況になったらと思うと
胸が締め付けられるおもいです。
様々な事情があり、
幼い頃から両親と一緒に暮らすことはありませんでした。
時々会うだけの親。
わたしのことをどう思っていたのか。
永遠に聞くことはないですが。
帽子だったり、
ウィッグだったりしましたが、
いっちょまえに好きな男子がいたりして
バレンタインにチョコをあげたりしていました。
自分で髪を抜いている
やめたくてもやめられない
深刻な状況ではあったけれど、
一方で子どもらしく過ごしてはいました。